☆きゅんって音がするらしいです




お付き合いをしてもうだいぶ経つというのに
私は、大気さんの横に立つとまだドキドキしている。

背の高い大気さんの顔を見るには
必然的に見上げなくてはいけなくて・・・。

名前を呼ばれても恥ずかしくてなかなか顔を上げる事が出来ない。

そうすると
大気さんが背を屈めて私の顔を覗き込んでくるの。

優しい微笑みの時もあれば
大人びた貴方に似つかわしくない、少年のような悪戯っぽく笑っている時もあれば
アメジストのように綺麗で妖艶な瞳が、まるで獲物を捕らえたかのように
情欲に満ちている時もある。

五月蝿くなっている心が、さらに飛び跳ねたように高鳴る瞬間。

恋する女の子の言葉を借りて、私のこの心臓の音を表すならば




きゅんって音がするらしいです・・・。





☆不機嫌な理由は教えられません




だって、私が少しでも男の子と話そうものなら怒るのに
大気さんは、いつも女の子に囲まれているんですもの

私だって、ヤキモチ焼くんです。
私以外の女の子と話して欲しくないんです。
その笑顔を私だけに向けて欲しいんです。

でも、それを言葉で表してしまうと
貴方は、もっと意地悪するから




だから不機嫌な理由は教えられません。





☆触れたら溶けると思います





「ほら？亜美ここ・・？」

「きゃぁっ」

「クスクスっ。亜美？もう立てないんですか？」






☆限界になる前に教えてください





まぁ、教えて貰ったところでやめませんけど、何か？





☆ただのファンのひとりです




だからそれ以上の期待なんて
してはいけないんです


私にとっても

勿論　

貴方にとっても


だからそれ以上の期待なんて
してはいけない・・・の





☆なんか今、笑顔で変なこと言いませんでした？




ミニスカートは好きですよ、脚が見えますし。


スカートから覗く、亜美の白くて美しい太ももがみれますからね。

でも、その格好で戦うのはＮＧです。

何故かって？？
亜美・・・貴女ならその理由を私が言わなくても分かりますよね？




☆誘っているように見えたので、つい。




亜美の


潤んだ瞳が
瞬きによって頬につたう涙が

艶やかな唇が
それから発せられる声にならない声が

震える指先が
必死に爪を立てようが


貴女のその仕草の全てが
私を拒もうとしていても




「誘っているように見えたので、つい・・・・」






☆好きなんです貴方のことが。だから、いいですよね？





私の顔を見て、目を見て答えて下さい。


しかし


その答えを聞いた所で
私の答えが揺らぐ事はありませんけど

身も心も全て私の物になればいいんです
貴女に拒否権は存在すらしないんですから



だから、無意味な抵抗はせずに
素直に私に抱かれればいい





確かに恋だった